高精度な放射線治療で脳腫瘍・前立腺がんなどに対応しております。|脳神経・放射線科クリニック公式サイト

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病気について

病気について

まずはじめに,このサイトをご覧の皆さんの多くは放射線治療に関しての情報を得ようとしている方という前提のもとに述べます.病気の詳細は、様々なサイトがありますのでそちらを参照ください。

中枢神経腫瘍

中枢神経というのは脳と脊髄を合わせたものを指しますが、腫瘍の治療という点では脳と脊髄に加え、骨や硬膜などの神経の周囲組織の腫瘍もこれに含まれます。
中枢神経腫瘍の治療が他の組織(肺や肝臓など)の腫瘍の治療と異なるのは、中枢神経は組織が損傷してしまうと働き(機能)の回復が期待できないという点であります。
ですから、たとえ良性とされる腫瘍であっても神経の機能が損傷されないよう治療が必要とされることが少なくありません。
中枢神経腫瘍でも治療法として外科手術・放射線治療・化学療法があり、これらを単独であるいは組み合わせて治療を行います。
よって、中枢神経腫瘍の治療では腫瘍に特化した外科治療技術・放射線治療に必要な専門的知識・抗がん剤に関しての知識を有する医師あるいはチームによる治療が望まれます。
治療方針として放射線治療が選択された場合、放射線治療の効果を決めるのは当てる放射線の強さ・範囲・回数となります。
つまり、治療装置が異なっても、これらが同じであれば得られる結果は同じことになります。では、装置の違いは何なのでしょうか?簡単に言えば同じ強さの放射線量を当てるためにかかる時間の違いと当てる範囲を決める工夫の違いとなります。
ここで重要なのは、腫瘍を制御するという癌治療としての観点と神経機能を回復あるいは維持させる神経治療としての観点の両方から最適な放射線量・照射範囲・照射回数を決めます。

体幹部腫瘍

頭頸部腫瘍
当院では、耳、鼻、口腔、咽頭、喉頭、を主に頭頸部として診断・治療をしております。
症状は発生した場所によって異なりますが、首にしこりができる、喉に少し違和感がある少し食べ物が引っかがる感じがするなど普段と異なる事があってもなかなか気づきにくく自覚症状が見えにくいのが特長です。
肺がん・肝がん
肺がん、肝がんともに共通して早期の段階では自覚症状がわかりにくく、症状があったとしても、「風邪やタバコのせい」だと思って気づかない場合や他の病気の治療を受けている途中に検査で発見される場合多いです。

最後に、当院での放射線治療では、腫瘍の種類ばかりではなく、腫瘍の位置や個数、患者さんの状態や治療に対する希望などをトータルに勘案し、個々の患者さんに最善と思われる治療を提案します。さらには、患者さんを支える家族の方も含めた精神的なサポートも考慮した診療・ケアを行っています。

前立腺がんの放射線治療について

当クリニックにおける前立腺がんの放射線治療とは

当クリニックでは治療精度を高めるために、前立腺に金のマーカーを植込み、そのマーカーにより毎回治療前に前立腺の位置を確認しながら放射線治療(IMRT)を行います。

IMRTとは?

強度変調放射線治療といいます。
正常組織の中でも特に放射線に弱いリスク臓器(消化管など)という部分があります。リスク臓器に近いところに腫瘍ができた場合、これまではあまり強い放射線を当てることができないため、十分な治療効果が得られなかったり、逆に副作用が強く出てしまい後遺症が残ることもありました。

これは、通常の放射線治療の場合、一つの方向からの放射線のビームの束は一定の形(通常は四角形)で、更に一定の強さで当てることになります。

ですから、効果を優先するとリスク臓器にも強い放射線が当たることになり、安全を優先すると効果は不十分となります。最近になり、このような危険を避ける目的で一方向からのビームの束の中で放射線の強さを変化させて危険な臓器に近い方は弱く、逆に遠い方は強いビームを当てることを可能にするIMRTという方法が多く用いられ始めています。

一般的な外照射とIMRTの比較

※下図の白黒が放射線の強度を示しています。

①一般的な外照射は腫瘍に一様に照射されます。
②IMRTは腫瘍内の強度を変えて照射します。

放射線治療の適応

治療対象となるのは、原則的にがんが前立腺被膜内にと止まっている限局性がんの患者さんです。
したがって、基本的にはMRI検査で前立腺被膜外精嚢(せいのう)浸潤などの局所進行の所見がなく、さらにがんの悪性度(グリソン・スコア)が6ないし7点以下、治療前のPSA値【前立腺特異抗体値】が20ng/ml以下の患者さんがもっともよい適応となります。

さらに最近、治療精度の向上に伴って、がんが前立腺被膜の外や精嚢へ浸潤を示したような局所進行がんの患者さんに対しても、当クリニックで行っているような強度変調放射線治療
(IMRT)に内分泌療法(抗男性ホルモン治療)を補助療法として併用することで良い治療成績が得られており、根治手術が困難な患者さんに対しても適応できるようになっております。

利点

・退院のみで治療が可能(但し、金マーカー植込み時に2泊3日の入院が必要です)
・開腹手術と同等の治療効果が期待できる
・開腹手術のような麻酔や出血のリスクがない

リスク

頻度は少ないですが、副作用として頻尿や排尿障害、肛門炎、性機能障害を引き起こすことがあります。

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放射線治療の流れ

Step 1 診察
専門の医師が診察し、病気の程度に応じて放射線治療の適応や方針を決定します。
受診の際は、患者様の主治医の紹介状、CT・MRIなどの画像が必要です。
Step 2 固定具の作成
高精度な放射線治療を行うためには、治療時に頭部や体幹部と治療部位の固定具が必要となります。
患者様一人一人に合った固定具を作成します。作成には痛みを伴わず、20分程度で完成します。
Step 3 CT・MRIの撮影
放射線治療計画のために必要な画像を取得する必要があります。固定具を装着した状態でのCT画像やMRI画像を撮影します。撮影には必要に応じて造影剤を使用しての撮影になります。撮影時間は各々20分程度です。
Step 4 治療計画の作成
CT・MRI画像をコンピュータに取り込み、治療担当医や医学物理士が適切な病巣の判断や治療計画の作成をします。治療計画には早くても数時間、難しい症例の時には数日から1週間ほど必要となる場合もあります。
Step 5 治療計画の検証
治療の精度と安全確保のために、十分な時間かけて治療計画を検証します。検証作業において治療計画の精度と安全が担保されるまで治療開始にはなりません。
Step 6 治療開始
作成された固定具を装着して治療を行います。治療中は痛みや熱さなどを伴うことはなく、1回の治療時間は20分程度で終了し、治療回数は治療部位や方法により異なります。
Step 7 経過観察
全身状態にはほとんど影響がありません、治療後は通常の生活に戻れます。
担当医の定期受診が必要となります。

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泌尿器科疾患の治療の流れ

Step 1 診察(1日目)
泌尿器科病院で診察を行います。入院で行う前立腺針生検の予定を決めます。
*他施設で前立腺針生検を受け、前立腺がん診断された方は前回の針生検の検査をお持ちいただけると再度検査をしない場合があります。
Step 2 前立腺針生検(入院2泊)
坂泌尿器科病院で入院して、針生検を行います。
病理検査の結果、前立腺がん(陽性)となった場合は、今後の治療方針を相談いたします。
放射線治療が必要となられた方は、放射線治療同意の確認と金マーカー植込む日程を決めます。
*治療方針決定に必要な転移の有無について、他の医療機関での検査することがあります。
Step 3 金マーカーの挿入(入院2泊)
放射線治療時に必要な金マーカーを、坂泌尿器科病院で前立腺内に埋込みを行います。
埋込みには入院での処置が必要となります。
Step 4 診察(金マーカー挿入2週間後)
約2週間後に当クリニックを受診して頂き、引き続き放射線治療時に使用する固定具と放射線治療計画に必要なCT・MRIを撮影いたします。その後、坂泌尿器科病院を受診して頂き、治療日程のご相談をしてその後、決められた治療開始日より治療を開始いたします。
Step 5 放射線治療
治療回数は基本的に週5回、計37回行います。決められた治療時間の変更や来院不可能(治療休止)に関してはご相談ください。(予約状況によっては、治療時間の変更がご希望にかなわない場合もございますがご了承お願い致します。)

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治療回数・期間

転移性脳腫瘍
治療回数:1~5回  治療期間から1週間
良性腫瘍(髄膜腫・聴神経腫瘍)
治療回数:25回  治療期間:約1ヶ月
前立腺がん
治療回数:37回  治療期間:約2ヶ月
肺癌
治療回数:4~8回  治療期間:1、2週間

上記は標準的な治療回数・期間の一例であり、症例により回数・期間の異なることがあります。
照射回数の違いは、治療後の製作用に影響を及ぼします。また、副作用にはすぐに障害が出現する急性期反応と数年後移行に出現する晩期反応とがあります。1回の線量、総線量(治療回数・期間)がそれぞれの反応に影響を及ぼします。当院では、脳疾患および体幹部のそれぞれの専門医師が、腫瘍の種類・位置・大きさ・患者さんの状態を考え適切な総線量と回数を決定しています。(難しい症例の場合は両先生で相談し決定)
治療回数・期間による不安がある場合は、それぞれの担当の先生にご相談して下さい

Q&A

働きながら治療は可能でしょうか?
働きながらの治療は可能ですが、放射線治療は完全予約制となっておりますので、
療時間帯につきましては治療開始時にご相談ください。
一回の治療時間はどれくらいですか?
おおよそ20分位です。
但し、前立腺がんの治療の際には、毎回治療開始前に飲水により蓄尿が必要となります。
一緒にいる家族は放射線の影響を受けないのでしょうか?
患者様から放射線がでるようなことはありません。
したがって、放射線治療を受けている患者様のそばにいても周囲の方には全く影響はありません。

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病院情報

社会医療法人 北腎会
脳神経・放射線科クリニック

〒001-0030
札幌市北区北30条西14丁目2-11

完全予約制

011-709-1717 受付時間(平日) 午前9:00~12:00 午後13:00~17:00 ※休診 / 土・日・祝祭日・年末年始(12月30日~1月3日)

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